パタハラ】カネカの育休明け男性社員の転勤指示。
こんにちは。
今日は父親の育児参加にみる最近の話題です。
カネカの社員が育休明けの4月22日会社に行くと上司から5月16日付で関西へ異動してもらいたいと命じられたという、これを掘り下げたい。
先日「育休を取得した夫が復帰直後に転勤を命じられ、退職した」という、大手企業の対応を告発するツイートが拡散された。
小さい子供二人のために都内大手企業に勤めていた夫が4週間の育休を取ったところ、今回の事態となったとのこと。
また、家を建てて引っ越した直後、子供2人は入園と転園で、新しい保育園に通い始めたばかりの慣らし保育の状態とてんてこ舞いの状態であることがうかがえる。
もしかすると家を購入したことも企業が転勤を支持した理由にあるかもしれない。なぜなら家を買ったら、転勤というのはサラリーマンにはあるあるだからだ。
実際、私も今年0歳の子供を保育園に入れたのでよくわかる気持ちはよくわかる。1人の子供を保育園に入れただけでも大変なのだ。これが子供2人に家購入、ゾッとする。
彼らは労働基準監督署や都労働局に相談したが、基本的には会社の業務命令なので転勤自体は仕方がないとの回答であったそうだ。
カネカは元々転勤の多い会社だったとのことで、転勤そのものについては仕方がないこととした一方で、せめて着任を1〜2カ月遅らせられないかと彼らは会社と交渉したが、全く聞き入れられなかったとのこと。
さらに話し合いの末、5月末に退職する結果になった上、退職前には30日ほどある有給休暇を取得したいとも訴えたが、4日間しか取ることができなかったという。
現在旦那さんは退職して専業主夫となり、奥さんは産後4カ月で家族4人を支える状態とのこと。
【個人的感想】
今回の出来事は日本独特の文化が背景にあるように思う。日本はみんな一緒、人と違う多様性は認めない文化が根強い。この考え方が日本を30年間成長させなかったと言わざるおえないとさえ思う。
その点、成長している会社は多様性を認める文化が醸成できているように思う。サントリーなどはうまくいっている会社の典型例ではなかろうか。
これはあくまで個人の意見だか、日本社会では多くの人が会社の言いなりで、雇用主と従業員が対等な関係ではないということではないだろうか。
特に労働者の権利が希薄すぎるように思う。これが海外であれば、すぐにデモやストライキが起こる。文化の違いだ。
海外では休みは労働者の権利とする一方で、仕事もしっかりと結果を出さないとクビになる。それで良いのではないかと思う。
日本は結果が良くても悪くても給料に差はほとんどない会社が多い。結果が見えやすい営業でさえだ。
このやり方が日本の企業を弱体化させているのではないか。同じことが大学にも言える。日本は会社や大学に入ってさえしまえば、あとはどんなに頑張ろうとそのあとは変わらないのだ。
ここを変えなければ、根本的に日本は良くならないのだろう。
今回のケースが違法かどうかについての最終的な判断は、労働審判や裁判で争うことになのだろう。どのように判断される可能性が高いのだろうか?
転勤の妥当性を巡る裁判例は、労働者側にとって厳しい判断となることが多いという。
既に共働きが一般的になった現在でも、裁判所は転勤について企業側の主張を認める傾向にあるそうです。
男性の育休取得が進まない理由として、パタハラの存在も挙げられている。 今回が代表的な話ではないだろうか。
たしかに共働きの方が収入面で有利である。そのことが会社の上層部から嫌がらせのように待遇や人事に影響を与える。
これは少なからずどの会社にも起こり得ることである。しかし、転勤がないけど給料は安いもしくは転勤あるけど給料が高いなど、メリハリをつけるべきではないだろうか。
日本では新人で入社後、全員のスタートラインを一緒に見せたがる。新人時に給料が全く一緒であることがそのことを表している。
海外標準にそろそろ日本も変えていく段階にあるのかもしれない。